本店を含めて尼崎に3店舗、宝塚に1店舗、そして西宮はここだけという阪神間の人気和菓子屋『彩花苑』。スタッフは皆、女性だからか店内は華やかで和やかな雰囲気です。
自由に飲めるドリンクサーバーがあり、夏は冷やした麦茶、冬は温かいほうじ茶がいただけます。常連さんは、まずお茶を一杯飲みながら「今日はいい天気ねぇ」「この前のお菓子、美味しかったわ」とおしゃべりの花を咲かせています。
店長の磯野三枝さんの彩花苑歴はとても長く、入社のきっかけは、学生時代の本店でのアルバイトだそうで。その際に販売だけでなく製造も経験し、手間ひまをおしまず、真面目に作っている舞台裏を知り、会社に興味を抱いたのだそう。
逆に会社側も真面目な磯野さんの働きぶりに感心を抱き、入社を薦められたという相思相愛な間柄。ところが実は彼女、和菓子が苦手というから驚きです。「でも、うちの商品はなぜか、おいしく食べられるんです」という磯野さんと似た話をよく耳にします。「いただいた時は、和菓子はちょっと苦手と思っていたのが、珈琲とよくあって、食べやすかった」など…。
そのように幅広い世代に喜ばれる理由のひとつが、職人さんの研究熱心さ、にあるようです。和菓子の命であるあんこは、気候などで炊きあがりの時間などが違って来るので、日々、真剣勝負。甘すぎず、舌触りはなめらかに、若者にも受けるあんこに仕上げています。
また和菓子の枠にとらわれず、洋菓子にもチャレンジ。最近はラスクやバームクーヘンも誕生させました。「流行をキャッチして開発したのですが、パン屋さんやケーキ屋さんと真っ向から勝負しても勝ち目はないので、ひと味違う、和菓子らしさにこだわりました」というだけに、バームクーヘンはどら焼きの皮のようにしっとりもっちり。
ラスクは和菓子の厨房にて発酵バターをたっぷりと使ういう快挙を成し遂げて生み出したサクサク感が最高です。
ぜひ、広く知ってもらいたいのが、バースデーケーキならぬ、バースデー上生菓子のオーダーサービス。牛乳や卵、小麦粉アレルギーでバースデーケーキを食べられないというお子様のため、お好みの形やデザインの上生菓子を作ってくれるというのです。
形はある程度、希望が出せます。人気キャラクターやバラの花や雛祭、クリスマス用など、かわいい形を作った実績が多数あるのでバレンタインや敬老のプレゼントなどに、相談してみるのもよさそう。
一番の売れ筋は、何と言っても「かりんとう饅頭」1個90円。ひとつ、ひとつ、蒸してから揚げているので、手がこんだお菓子のわりにリーズナブル。
黒糖風味のカリカリの薄皮の中、上品な甘さのこしあんがほろり。内と外の食感の違いのおもしろみと、珈琲、緑茶、紅茶…なんにでも合うオールマイティな味わい…オリジナリティあふれているので、お遣いものにぴったりというわけです。今冬、そのかりんとう饅頭に、期間限定で鳴門金時の芋あんを使ったものが登場。
「焼き芋みたいに美味しいですよ」と商品はすべておやつとして購入し、味を把握しているスタッフが「いま、いちおし」と口を揃え「甘いものが苦手なうちの旦那さんが、これはぺろりと食べますね。そして私も」と基本、和菓子の苦手な(笑)磯野さんも太鼓判をおす『芋丸』。要チェックですよ。