2015年11月にオープンした『炭や えん。』。オーナーの矢田政次さんが大阪で修業して習得した宮崎名物の「鶏のかご焼き」をはじめ、朝びき鶏のお造りや、やきとり、チキン南蛮など、鶏肉の美味しそうなメニューがずらり。そこにピッツアやキノコのアヒージョなどお酒のおつまみになる品もあって、幅広い世代に重宝されています。
看板メニューの「かご焼き」とは、炭に鶏脂をかけ、一気に炎が舞いあがったところ、網の中に入れた鶏肉を炙るといった宮崎スタイルの鶏メニュー。厨房内、すぐそばでワッと炎があがる豪快さ、香ばしい匂い、ミディアムレアな食感が魅了する逸品。しかも丁寧に手塩をかけて飼育される鹿児島産さつま知覧鶏なので、噛めば噛むほどに、味わい深い!とってもジューシーなもも肉、香ばしさが自慢の皮、プリップリの食感&強い旨味が特徴のせせり。3種ある部位をまずは食べ比べ。すべて試せる「ミックスのかご焼き」をオーダーしましょう。柚子胡椒はお好みで。冬限定でおすすめのメニューが鶏白湯(バイタン)。鶏ガラを乳白色になるまで長時間煮込んだスープは、身体を温めてくれます。
大勢でいろいろ試しながら、たくさん飲みたい場合は飲み放題がついたコースがおすすめ。4種類あるコース、どれも2時間30分制で、120分の飲み放題がついていて3000円〜(税別)。野菜のざる盛りではじまり、かなりボリュームがある内容。そこには、矢田さんの師匠の教え=「3500円払ってもらうなら、4000円の価値のあるものを出すこと」が盛り込まれていると言います。アラカルトの場合も同じ。想像していた価格よりもリーズナブルで、かつ大満足して帰ってもらいたいという考えで、価格設定がされています。しかも、時間外の宴会も応相談。お昼に女子会やママランチなどで集まりたい、というワガママも叶うかもしれません。
つまりなにもかも「えん。」なのです。店名には、矢田さんの「いろんな人との縁を大事にしたい。そしてお客様にもこの店を通して、いろいろな人やいろいろなことにつながってもらえたら…。」という熱い想いが込められています。そしてその名のとおり、オープンしてまだ日が浅いのに、常連さんも多く、地域の人や修業時代にお世話になっていた人としっかりタッグを組んでいて、その社交性に驚かされます。
例えば『けやき散歩道』の加盟店とも、もはや仲良しになっていたり…。開店前によく食事に行っていたという『串えもん』のオーナーには、オープンの挨拶に行ったら「え?新しい店のオーナーって君かぁ!」とびっくりされながらも「がんばって!」と激励をされたそうですし、『たのくら』のオーナーとは趣味の野球で意気投合し、日本酒についていろいろアドバイスを受けているのだとか。また、以前、界隈でプリンを作って売ってたという女性が来店の際に、その人から美味しいプリンのレシピを伝授。愛情をこめて「お母さん直伝 自家製プリン」というネーミングで定番デザートになっています。ひとくちいただくと、卵の風味がふんわり鼻をくすぐる懐かしい、手作りプリンの味!カラメルも香ばしく、甘さほどよくて男性にも好評だということも、なるほど。
そうそう、このお店は予約がベター。常連さんが増えて、連日、満席に近いということもありますが、予約のお目当ては、製菓学校出身でこの店のパティシエでもある沖縄出身の新川楠人さんが描いてくれるウェルカムペーパー。新しいご縁の喜びを形にしたおもてなしだそうで、その味わいのある文字が好評。実物をぜひ、手にいれましょう。