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けやき散歩道で、ひときわ目をひく店構え。モスクのシルエット型のゲートを抜けると、スパイシーな香りとインド映画の賑やかなBGM、壁には色鮮やかなサリーの布…そしてオーナーのネギ・ジェパラカスさんが笑顔と、なかなか上手な日本語で迎えてくれます。
デリー出身のジェパラカスさんは来日9年目。最初は宝塚の小林でインド料理店を営む親戚のお店に料理スタッフとして呼ばれたのが初来日。まったく日本語がわからない状態だったものの、すぐに日本を気に入ったそうで。そこから東京、伊丹で経験を積んで、ここ鳴尾に開業したのが2015年のこと。スタッフは皆、インドから呼び寄せた親戚。ジェパラカスさんのように日本語が話せないものの、それぞれタンドリー担当、カレー担当、ホール担当と段取りよく自分の仕事をこなしています。チームワークがよいのも当然、お店の近くで共同生活を送っていて、順番に休んで年中無休で営業しています。
9年前は「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」だけをただ繰り返していたそうだけど、その後、お店でお客さんとのやりとりで日本語を覚えたというジェパラスカさん、読み書きはできないといえど、今や会話のキャッチボールはほぼスムース。日本食も大好きで、焼鳥から寿司、ラーメン…けやき散歩道のなかのお店もあれこれ制覇していて「日本は住みやすく、この地域は特に気に入っています」とにっこり。それでもデリーに残して来た奥さんと息子さんを思うと、ふと寂しそうな表情に…。いつか、こちらへ呼び寄せて一緒に暮らすのが、もっかの夢。それまでは年に一度ほど帰ることで、我慢していると言います。そして、何か困ったことがあったら、いつも頼りにしているのが、ベルンのオーナー。けやき散歩道の会長です。日本のお父さんみたいな存在だそうで、けやき散歩道に入会したのも、そんな想いから。おかげで今ではけやき散歩道の清掃にも参加。すっかり地域に溶け込んできています。
料理のほうは、昼も夜も同じメニューでオーダー可能。ずらり本格的なタンドリー料理やカレーがメニューに並びます。初来店なら、やはりインドといえば定番の、カレーをまずはオーダーしましょう。12種のカレーから好きなカレーを選択し、ナンかライス、サラダとドリンクで800円〜という「お得なカレーセット」がランチタイムは大人気です。ドリンクはアルコールからも選べるという太っ腹!ナンとライスはおかわり可能で、満腹になること、間違いなし。カレーの辛さは、5段階から選べます。ちなみに、インドの人は辛口が好きというわけでなく…ジェパラスカさんはレベル2の中辛、が好きだそう。
二度目からの来店では、デリーでホテルシェフをしていたという腕前が活かされた、タンドリー料理やサモサなどの揚げ物を単品で頼んでつまみながら、ワイワイと楽しみたいもの。ボリュームのあるコース料理に2時間飲み放題がついた3500円のパーティコースも、おすすめ。気の合う仲間と飛行機に乗らずして、プチインド、是非気軽に訪れてみて。